その日は朝から風が強くて…北西の空には厚い雲が低く轟々と流れていた。
小さなわたしの街の広い空は、低く流れる雲が雄大な自然を魅せていた。
sinさまにもお見せしたい!
わたしは外に出て、雲を追いかけたけれど、どんなに走ってもどこまで登っても、わたしが感じる空は撮れなかった。
わたしはそのなかから、少しでも雲の厚さや迫ってくるように感じるほどの空の低さが撮れている写真を選んで、sinさまへお送りしたのだった。
「sinさま
今朝は北西の空がとても雄大で…iPhoneでは、切り撮ることができません。
ぜひ、お外に出られて、広い空に雄大に流れる厚い雲の白と灰の豊かな表情をご覧になってください!
mine 」
わたしのメールに、sinさまはお外にでて空を仰ぎ見てくださったようだった。
sinさまのいる場所でも、やはり雲は厚く風の勢いに飛ぶように流れていた。
そしてこの雄大な空と雲は夕暮れ時になってもそのままの姿を見せていた。
空の色が朱に染まって、雲は灰と朱の斑に低い空を尽きることなくわたしに迫って流れてくる。
圧巻だった。
わたしはわたしの街の一番の高台にある、神社まで走って階段を駆け登りこの景色をひとりで堪能したのだった。
深い息を吐いて、そしてやはりsinさまを想ったのだった。
遠くに富士山が見える。
雲はやはり富士山にまとわりついて、稜線には夕日を反射させていた。
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